運動会の話を延々と続ける娘の様子を見て

 家に帰ってきた娘は、さっき学校でやってきた運動会の話をずっとしていた。

 

・紅組白組の対抗戦で、娘の白組チームが勝ったのだそうだ。

・得点は500何点対600何点で。徒競走で3位になって、それが最高に嬉しかったと話していた。

・娘は足が超絶に遅くて、これまで徒競走では4位、5位、6位にしかなったことがなかったので、3位は最高記録だ!と胸を張っていた。

・元々今回も4位くらいしかとれない予定だったのだが、娘よりも足が速いとされている子がお休みになったから、3位を取ることができた!と喜んでいた。

・運も実力のうちなので、すげーな!おめでとう!などと褒めまくった。

団体競技ではバランスを崩して、こけてしまったそうだ。

・それは父親の見ている角度からはわからなかったので、驚いた。

・膝をすりむいて、頭を少し打ったのだという。大丈夫か?と心配になった。

・でも低学年の子達が見ている中、泣くわけにはいかない!と我慢したそうだ。

・おもしろい。恥ずかしいという感覚が育ってきているようだった。

・最後に退場する時、クラスメートの中にいる娘に勢いで声をかけ、手を振った。

・それに対し娘は微笑で片手を少し上げただけで、そのまま去っていった。

・その話を妻にした時、「塩対応!!」と妻は笑った。

・それでも家に帰ってから運動会の話をする娘は父親にべったりくっついており、なんなら話の途中から父親の足の上に座って父を背もたれにしていた。

・その様子を父親は思い出し、「ツンデレやな!」と妻に笑って言った。

 

 私はそう笑いながら、娘が自分を邪険に扱う日も近いのだろうなと実感した。