ゆっくり休んで子供との時間を楽しめるわけないだろ!!
そういえば、先週CDを借りてたの忘れてた。今日返さないと、な。
事務の女「へえ。そうなんですか。何のCDを借りたんですか?
えー? 5枚借りたのな。最初は4枚の予定やってんけど、なんか、4枚だと1200円で、5枚だと1000円になるから、5枚借りた方がいいですよ、って言われたから。
女「ああ。それなら、5枚借りた方がトクですよね。
せやろ。だから5枚借りたんやけど、アーチストは、知らんと思うけど、
Davis Redfieldのダンスサウンドのと。これはイマイチやった。
女「イマイチだったんですか(笑)
うん。で、他には、BON JOVIのGreatest Hitsと。まあこれは定番。
あとは、Underworld、Underworld、Underworld、って、Underworldを3枚借りた。
女「へえ。それ、どんな曲なんですか?
どんな曲?? うーん。Underworldな。なんていうかなあ。
まず、全般的に暗い。で、基本インストゥルメンタル(歌詞なし)。いや、実はボーカルあるんだけど、ボーカルも楽器の一つになってる、みたいな。ボーカルは念仏みたい。
女「念仏って(笑)
で、基本の旋律があって、そこに音楽をひとつずつ重ねていって曲ができてる感じで、それがリズミカルでテンポがいいから、超ノれるのな。音はエレクトリカル系。
・・・・てか、聴いてみた方が早いから、聴いてみる?
女「うん、聴いてみたいかも
マジか? しょーもなかったらゴメンな。(iPod Touchを取り出す)この曲がUnderworldでは一番聴きやすいかな。Rez / Cowgirl、ってやつやけど。はい再生。
女「・・・・あたし、結構好きかも。へえ。こんな感じなんですか。いいですね。
まーじーで!? それ、かなり嬉しい。そんなん言われたらこっちの語りに熱がこもっちゃうんだけど?? この曲、この辺はメインの音はなんとなくいい感じやけど、リズム取りにくくて混乱するやろ?
女「そうですね。ちょっと混乱してます。でも、好きな感じですよ?
で、うん。もう少し。もう少し。・・・・・・ここ!
女「!!
ビターン! ってリズムが合うやろ?
女「へえ。いいですね。これ、私も借りに行きます!
まーじーで?(2回め)めっちゃ嬉しい反応やん! じゃあCDのタイトルと歌手のメモ渡すわ。Underworldの、Everything, Everything、てゆうCD。ライブ音源なんだけど、ノリが良くて聞きやすいと思う。まじで借りて聞いたら教えてよ!
女「わかりました♪
Underworldってさー、周りに知ってる人なかなかおらんのよ。有名なはずなんだけど。なかなかおらんの。だから話して盛り上がれるとしたらめっちゃ嬉しい。今度家族に会いに行く時も、これガンガンに流して気分よく行くねん。
女「そうなんですね。いいですね。今度の週末ですよね、会いに行くの。
そうそう。
女「家族と楽しんで、ゆっくり休んでくださぁい♪
おう。楽しんでく・・・・・・・ちょっと待って?? 家族と一緒にいてゆっくり休んで楽しめるとか、ないで?
女「そ、そうなんですか??
せやで。楽しんではいるけど、ゆっくり休んでへん。あれは、労働や。楽しい労働。
女「えー?? 立花さん、今度の週末まで12連勤で、その後2日休みになってますけど・・・
それは、実質、14連勤、なのです!!!!
女「ええーーーーー!!
さ・ら・に! その後に月火水木金土と続くので、20連勤となるのです!!!!
女「20・連・勤!!!!
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先日気づいたのです。子育ては余暇ではない、と。
遅まきながら。本当に、遅まきながら。
そのことについて話しましょう。
3月まで息子と2人で暮らしていました。レンタルCDのカードを作ったきっかけは、息子がサカナクションの新宝島を自分のiPod Touchに入れたいと言ったことでした。で、カードを作ってCD借りて、iTuneに読み込んでiPod Touchに移し、完了。CD返却後、後日また別のCDを借りような、という話を息子としていました。
ところが、そんな日が来ることはとうとうありませんでした。私が仕事から帰宅する。息子が私に甘える。部屋の中でプロレスが始まる。さっさと見切りをつけて夕食を私が作る。二人で食べる。お風呂に一緒に入る。出る。布団をしく。寝かせる。時計を見ると22:00を軽く超えています。
こんな毎日が基本、続くんです。CDをレンタルするということでさえ、日常生活の予定にしっかり割り込ませないと、なんとなく行きたいなあと思っているだけでは子育てという大波に飲み込まれて消えてしまいます。毎日子育てをがんばっていると、そんな大波に個人の趣味の予定が消えて行ってしまっていることにさえ気づきません。なぜなら、子育ては意外と結構楽しいからです。
で、今は子供を妻の元へ送り、独り暮らしを謳歌しているわけなんですが、ふとCDを久々に借りようと思った先日、気づいたのです。
あ。CDも借りにいけない子育ては、余暇ではない。労働だったんだ。と。
仕事仲間は、「休みだから、家族とゆっくり過ごしなよ」と言います。こいつらは本当に、なーーーんにもわかっちゃいません。ゆっくり休んで子供との時間を楽しめるわけないだろ!!
妻は、「休みなのに、子供とずーっと遊んでくれていて、買い物や料理にも付き合ってくれて、休めなかったよね。おつかれさま。」と声をかけてくれます。さすが妻。子育ては体力、気力、そして時間を消耗することを、ちゃーんと把握しています。だから、ねぎらいの言葉が出てくるんですよね。妻には感心しました。
でも。おそらく世の中の子育てをがんばっている奥様方は、報われない思いをされているんじゃないか? と思いました。「主婦(主夫)は24時間労働で休みがない」という表現を見かけます。でもその表現は主婦(主夫)ではない方だって外で労働しているので、喧嘩になってしまうなあと思います。ここはひとつ、「週末は会社休んで子育て労働してくるわ!ダブルワーク!」という表現を、自分の周囲から布教していこうかな、と思ったのでした。
じゃ、これから子育て労働するから帰るね。