手が荒れてる→奥さんに感謝?

食後の食器洗いを毎日しているが、この冬の時期、食器洗いはとても手が荒れる。冷水だと冷たくて続かないが、温水にすると手荒れがひどくなる。なので、騙し騙し温水にして切り抜けているのだが、新たに皮膚が裂けた所ができて、ちくちく痛い。といった話を仕事場でしていた。そこで女性スタッフの1人にこう言われた。「奥さんに感謝だね」

 

私「・・・感謝?」

 

手が荒れていることと妻に感謝することが、話が繋がらないように感じたので、ふと考えてしまった。やがて、奥さんが食器洗いをしていて自分の手が荒れなかった過去→かわりにがんばってくれていた奥さんに感謝、と話が繋がることに気づいて、またふと考えた。

 

私「ああ。。。そこは、感謝と言われても、あまりピンとこないんですよね」

 

その女性スタッフは60代既婚女性で、そこで私が会話の流れに素直になって、そうですね、奥さんにほんと感謝ですよね、と返していれば、彼女は何かの満足感が得られていたのかもしれない。しかし私の頭の中の考えは、妻に感謝している具体的内容の方へ流れていった。

 

私「感謝してるとすれば、ずっと味方でいてくれること、の方が、とても感謝してますね(好きでいてくれること、が真実なのだけど、そこは照れがあって口には出さない)。歳を重ねていくと、どんどん話しかけられなくなるじゃないですか。若いうちは、周りのいろんな年上の人から話しかけられて、楽しんだりウザがったりするんですけど、歳を重ねると、ほんと声をかけられない。

 

おっさんは、話しかけられないんですよね。これは、すごく肌身に感じる。なぜかというのは、触らぬ者に祟りなしの場合もあるし、単に興味を持たれないだけのこともある。そういうことから、自分が周りにとってどういう存在かというのを、まざまざと感じてしまうんです。

 

そんな時に妻や子供を見るわけですが、うちの家族は、これはもう積極的に私に絡んでくるんです。それも楽しそうに。だから、すごく感じますよ。こいつら本当にいい奴らだな、って。オレみたいな周りからそんなに相手にされてない奴のことを、こんなに慕ってくれて、ほんと感謝だな、って。ありがたいって。そういう感謝の思いの方が、強いですね」

 

手荒れの軽い話しが全然軽くない話になってしまって、周りは反応に困った感じになってしまったけれど、自分の中では話してとてもスッキリした気分だった。外は寒い。家に帰ったら、いつものように、息子が12歳のくせに「だっこして!」と抱きついてくることだろう。そこで暖をとる。