ドライブデートと別れのとき

妻は運転免許を取得してからまだ日が浅く、首都高速に乗るのはまだ勇気が要る。先日もディズニーランドからの帰りに首都高速に乗ったが、気づいたら目的のジャンクション(分岐)を通り過ぎてしまっていて、慌てて高速を降りて一般道で帰ろうと思うんだけどどの道に行ったらいいんだろう? と電話が来て、こちらも慌てて遠く離れた自宅から手探りでナビをし、無事に辿り着いたということがあった。

 

そこで、正月の渋滞が起きなさそうな1月1日に首都高ドライブでもしようか? と提案。首都高は道を覚えるのが最初は難しいので、少しでも体験して土地勘のようなものを感じてもらえればということで、ドライブは出発した。運転手は私で、とりあえずジュースとお菓子を買って、C2(中央環状線)をぐるっと1周し、その後C1(都心環状線)に行き、C1を1周。レインボーブリッジを経由してB(湾岸線)へ、ディズニーランド付近で高速を降り、ディズニーランドのベイサイドを1周。今回は横でナビするから自分の運転で帰ってみなよと言って運転手は妻に。せっかくディズニーランド前に来たのに帰りたくないよーとか言いながら、妻の運転が始まった。

 

舞浜インターまでは無事に運転。ああまた見逃しそうでこわいと言いながら、目的のジャンクションで無事に正しい方向へ行くことができた。あーよかった、あーよかったと言いながら、でも周りの風景見てると落ちそうな気がしてこわいよね、とか言っている。途中ジャンクションがあるたびに「こっちでいいの? いいよね?」と不安げだ。やがて目的の出口にたどり着き、ああー見覚えのある風景になってきた! と一安心した様子。無事に帰宅した。

 

正月ということもあって、子供は祖母が喜んで面倒を見てくれたので、久々の夫婦2人っきりのデートだった。そういうこともあって、妻も夕食後にポツリと「楽しかったなあ」と言っていたので良かった。また連れていかないと。そういえば一昨年に行った北海道旅行もとても喜んでくれていて、また行きたいなあと何度も言われているので、連れて行かないと。そういえばディズニーランドもまた行きたいなあと何度も言われているので、連れて行かないと。・・・・ノルマ多いなあ。

 

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そして今回の逢瀬にも別れの時が来た。

私が1月4日から仕事なので、3日に離れなければならない。

妻は1日の時点で「あと2日しかいないんだよね」「戻るのやめてくれない?」

と、冗談半分に言っていた。楽しい時間はあっという間だ。

 

最後の日は「長く時間を満喫したいから早起きする!」と言っていたが、

普通に目覚めたら10時だった。

それから特にイベントは用意しておらず、家でのんびり時間を過ごした。

どうでもいいような話をしながら、どうでもいい話をずっとしてたいなあと思う。

 

出発の新幹線は、毎回ドラマだ。

今回は指定席だったので、自由席の時のように席を確保する必要がなく、

扉が閉まるまで出入口で会話ができる。

娘は必死に泣くのを我慢している。それによってこちらもなんとなくこみ上げてくる。

そこで心を決めて笑顔を作り、またテレビ電話しようなと声をかける。

やだ、行かないで、と娘が言った時、新幹線の扉がゆっくり閉まっていった。

顔がくしゃくしゃの娘と、固く微笑の妻が、一気に遠ざかっていく。

「娘ちゃんが号泣してるよ」

「(私)そうかそうか」

「さみしいよ。。。」

 

次に会えるのは、3週間後です。

 

 

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