叙景的なお話を書きたいのだが

この日記は覚書きみたいなものなんですけれど。

 

中学の頃だったと思うのだが、国語で詩の種類は大きく三つに分けられることを学んだ。叙事詩、叙景詩、叙情詩。叙事詩は、実際のできごと又はそれに付随することを中心に表現した詩。叙景詩は、風景を中心に視覚、聴覚、嗅覚、触覚などの感覚器に訴える表現を中心にした詩。叙情詩は、感情の移りかわりを中心に表現した詩。大雑把な理解としては、こんな感じ。

 

詩に興味があったり、詩を書きたい、読みたい、とか思っているわけではないのだが、このような三つの分け方を念頭に色々な文章や表現を見ることがある。いわゆる、叙情的な観点から見る、みたいなことだ。すると、おもしろいことに気づいた。叙事的、叙情的な文章は溢れるほど目に入るのだが、叙景的な文章はとても、とても少ないのだ。

 

裕樹はいつものように、ベッドから上体を起こし、zippoに火をつける。オイルの香りが漂うその先に里美の視線がいく。事後にタバコを吸う姿がとてもかっこいい。

 

という文章は嫌というほど目に入るが、

 

裕樹はいつものように、ベッドから上体を起こし、zippoに火をつける。オイルの香りが漂うその先に里美の視線がいく。

 

で終わるような文章が、ほんと目にしない。

 

小説では目にするんですけどね。ブログでも、たまに叙景的な人がいるんで、参考にしているのですが。写真日記でそういう感じな方もいらっしゃいますね。自分の書く文章も、変化をつけて試しています。主観をしっかり入れてぐいぐい書いてみたり、自分を徹底的に引き抜いて叙景的な雰囲気を感じでもらいたかったり、テーマ別で文体を変えてみたり。

 

叙景的な文章は、かっこいいと思うんです。自己主張をあまり感じずにムードが作れるし、自分の生きてる視界がそんな感じなので、自分の感じることをそのまま伝えられる気がして。それで文章に共感してくれる方が出てこれば、楽しそうです。